新型コロナウイルス感染の影響を受けた経営生産活動及び生活の改善策について政府が決めた方針を実施するため、商工省は、2020年4月1日付の報告22/BC-BTC号により2020年4月から6月まで電気料金の引下げについて政府に提案しました。引き下げられる金額は、5月・6月・7月の料金請求時に減額する予定です。
具体的には以下のとおりになります:
電気料金の値下げ:
- 経営又は生産活動を行う利用者の場合、高需要時間帯、一般時間帯及び低需要時間帯といった全時間帯の料金を、商工省の2019年3月20日付けの電気料金の値上げに関する決定648/QD-BCT号(以下「決定648/QD-BCT号」)が定める単価より10%減額することになりました。
- 一般世帯の場合は、1ヶ月の電力利用量がグレード1からグレード4(300キロワット時以下)の世帯について,電力小売価格が決定648/QD-BCT号の定める価格より10%減額されます。
- 観光客向けの宿泊施設を経営する利用者の場合、従来サービス業者に適用されてきましたが、今後は生産世帯の電気料金の同様にされます。
電気代の減額:
- 感染者又は感染が疑われる人を多く受け入れている隔離施設や医療施設については、電気代を100%減額。
- 感染者又は感染が疑われる人に診断、検査又は治療を行っている医療施設については、電気代を20%減額。
- 感染者又は感染が疑われる人の隔離のために利用されているホテル等の宿泊施設については、電気代を20%減額。
商工省は、上記対策により値下げ・減額する金額が約11兆ドンと想定しています。そのうち、経営・生産活動を行う利用者は6.1兆ドン、一般世帯は2.9兆ドン、宿泊施設経営者は1.8兆ドンとなります。それに、ベトナ ム電力総公社(EVN)は、新型コロナウイルス感染拡大の防止に関わる施設について、電気代から約1000億ドンを直接減額します。
電気料金の値下げ及び電気代の減額の対象期間は4月から6月までの3ヶ月となります:
電気料金の値下げ及び電気代の減額の期間の起算時点は、利用者の電力メーターの積算値の入力期間に沿うものとされます。そのため、2020年4月,5月,6月分の電力利用分を,それぞれ5月,6月,7月の料金請求時に減額します。
電気料金の値下げ・電気代の減額の実施について
2020年4月9日、政府は2020年3月開催の政府定期会合の決議41/NQ-CP号(以下「決議41/NQ-CP号」)を公布しました。決議41/NQ-CP号により、政府が商工省の電気料金の値下げ・電気代の減額に関する提案を承認し、実施について商工省が財務省と連携し、関連機関を指導するよう指示しました。
2020年4月10日、決議41/NQ-CP号を受け、商工省は直ちに詳細なガイダンスの草案を作成し、関連省庁の意見聴取を行っています。その後、商工省は正式にEVNに対して決議41/NQ-CP号に従って実施することを指示します。
また、商工省はEVN以外に、各地方の商工局にも、2020年4月から6月までの電気料金の値下げ・電気代の減額について、決議41/NQ-CP号及び実際の電力メーターの積算値と請求書に則って実施することを指示し、電力メーターの積算値や請求書に関する利用者からの問い合わせ、質問、クレームもタイムリーに解決することを要請しました。
商工省は、電気料金の値下げ・電気代の減額に関するの政府の方針の実施について、電力提供機関を監察します。対象や期間の正しい実施により、新型コロナウイルス感染の影響を受けた企業の活動と住民の生活をサポートすることを取り組んでいます。
ベトナム商工省の情報から取りまとめ